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  3. レーザーカットでDXFとSVGはどちらを使うべきか

レーザーカットにおけるDXFとSVGの使い分け

CAD始まりや外部工場への受け渡しならDXFが安全なことが多く、デザインツール始まりでLightBurnへ素直に入るならSVGの方が簡単なことも多いです。重要なのは形式そのものより、寸法、レイヤー、文字、パスの整理です。

すぐ使える判断基準

形式は『次の現実の受け渡し先』に合わせて選んでください。両方が問題なく入るなら、最後に無理に変換しない方が安全です。

短い答え

DXFは、CADネイティブ部品、加工業者への受け渡し、製造寄りのワークフローで使う方が安全です。

SVGは、デザイン主導の図版、LightBurnでの取り込み、色ベースのレイヤー割り当てを活かしたい案件に向いています。

どちらが『より正確』というわけではありません。正しい単位、きれいな形状、取り込み後の確認が最終結果を決めます。

  • CADから始まる -> DXF
  • Illustrator、Inkscape、Figmaから始まる -> SVG
  • 工場がDXF指定 -> DXF
  • 両方問題なく入る -> 元形式を維持
レーザーカット用にDXFかSVGを選ぶ判断フローと、最後に行うべきサイズ、レイヤー、パス確認を示した図
作成元からDXFかSVGへ振り分け、最後にサイズ、レイヤー、パス整理を確認するための判断図。

なぜ挙動が違うのか

DXFはAutodesk系のCAD交換形式で、CADエンティティ、レイヤー、$INSUNITSのような単位メタデータを前提にしています。

SVGはXMLベースのW3Cベクター形式で、サイズはwidth、height、viewBoxで管理されます。そのため、SVGの取り込み問題は形状より寸法解釈の問題として出ることが多いです。

レーザーカットでは、この違いが切断精度そのものより、ワークフロー適合性と取り込みの安定性に影響します。

DXFを使うべき場面

AutoCAD、Fusion 360、SolidWorks、FreeCADなど、CADで作った部品はDXFが自然です。

外部の加工業者や次工程のCAD/CAMがDXFを前提にしているなら、そのままDXFで渡す方が安全です。製造系ワークフローの中に留まれるため、トラブルが減ります。

DXFの利点は『魔法の精度』ではなく、工場側やCAD担当者が慣れていて、取り込み設定も整っていることです。

  • パネル、ブラケット、治具、筐体、機械部品
  • CADからレーザー、CNC、製造工程へ流れるファイル
  • レイヤー名に工程意図を持たせたい案件
  • 相手が明確にDXFを要求している仕事

SVGを使うべき場面

Illustrator、Inkscape、Affinity Designer、Figmaなど、デザインツールから直接出る図版ではSVGが自然です。

LightBurnでは、パス色をそのままレイヤー割り当てへ使えるため、Cut、Score、Engraveを色分けして管理しやすいのが大きな利点です。

SVGはXMLとして読めるので、ファイルを再描画せずに構造確認やトラブルシュートをしたいときにも便利です。

  • ロゴ、サイン、装飾デザイン、タイポグラフィ主体の案件
  • LightBurnで色ベースのレイヤー運用をしたい案件
  • デザインツールからのネイティブ書き出しを活かしたい案件
  • DXF変換自体が新たな失敗点になりそうな案件
良いDXF受け渡しに必要な単位確認、レイヤー命名、形状整理の3要素を示す図
工場向けDXFに必要な3要素: 単位確認、レイヤー、クリーンな形状。
赤青緑のSVGパスが、レーザーソフト取り込み後にCut、Engrave、Scoreへ変換される様子を示す図
SVGの色分けが、そのままCut、Engrave、Scoreへ変換されるイメージ。

本当に悪いカットを生むもの

形式のせいにされがちな失敗の多くは、実際には取り込みやクリーンアップ不足です。

  • 寸法ズレ: SVGは96 DPIと72 DPIの解釈差、またはサイズメタデータの読み違いで大きさを誤ることがあります。
  • 単位ズレ: DXFは単位情報を持てますが、取り込み後に既知寸法を測る確認は必須です。
  • 文字問題: 相手側に同じフォントがないと文字が変わるか消えるため、受け渡しではアウトライン化が安全です。
  • 閉じるべき形が開いている: 線カットでは許容されても、塗りやオフセット、ブーリアン処理では閉ループが必要です。
  • 重複や重なり形状: 二重カット、無駄な焼き、加工時間増加の原因になります。
  • 曲線変化: スプライン、円弧、筆記体は書き出し後に必ず見た目を確認すべきです。
切る前に必ずやること

取り込み後に、既知寸法を1か所測ってください。画面上でサイズ、レイヤー、パス状態が間違っていれば、機械はそのミスをそのまま材料に刻むだけです。

量産向けの受け渡し手順

  1. 1

    元アプリのマスターを保持する

    書き出しファイルを真実の元データにしないことです。編集可能なCADまたはデザインファイルを保持し、そこから納品形式を出します。

  2. 2

    危険な要素を先に変換する

    文字はアウトライン化し、不要な補助線を消し、実際に切るべきパスがそのまま残っている状態で書き出します。

  3. 3

    相手側ソフトで取り込んで確認する

    サイズ、レイヤーまたは色割り当て、曲線の滑らかさ、閉じるべき形が本当に閉じているかを見ます。

  4. 4

    機械確認済みバージョンを保存する

    正しく入ったら、その機械とそのソフト向けの確認済み版を保存しておきます。次回以降の再チェックを減らせます。

カット前のファイルチェックリスト

  • 既知寸法が取り込み後に正しく測れること。
  • Cut、Score、Engraveが意図したレイヤーまたは色へ分かれていること。
  • フォント依存があるなら文字がアウトライン化されていること。
  • 塗り、オフセット、ブーリアンが必要な形は閉ループであること。
  • 重複線、 stray point、非表示補助線が残っていないこと。
  • ソフトのプレビューが想定順序と想定範囲になっていること。

レーザーカットではDXFの方がSVGより精度が高いですか?

形式単体では決まりません。どちらも十分なベクター精度を持てます。差が出るのは、書き出し側と取り込み側が単位、曲線、文字、レイヤーをどう扱うかです。雑に書き出したDXFより、きれいに作ったSVGの方が正確なことも普通にあります。

SVGが取り込み時に違う大きさになるのはなぜですか?

多くは、書き出しソフトと取り込みソフトでSVGのサイズ解釈が違うからです。SVGはwidth、height、viewBoxで寸法を持ちますが、96 DPI前提と72 DPI前提が混在することがあります。LightBurnではSVG取り込みDPI設定が最初の確認ポイントです。

ファイルを渡す前に文字をアウトライン化すべきですか?

はい。相手側に同じフォントがある保証がないなら、アウトライン化した方が安全です。受け渡しで最も多い失敗のひとつを防げます。

レーザーカットには必ず閉じたパスが必要ですか?

線カットやスコアでは開いた線が意図的に使われることもあります。ただし、囲まれた形、塗り、オフセット、多くのクリーンアップ処理では閉ループが必要です。内外判定が必要な場面では必ず閉じてください。

外部のレーザーカット業者へ何を送るべきですか?

相手が求める形式を送るのが最優先です。指定がない場合、CAD寄りの部品ならDXFが安全で、デザイン寄りの案件なら相手がSVGを明確に扱えるときに限ってSVGでも問題ありません。

関連ガイド

SVGとDXF: どのベクター形式を使うべきか

Web、印刷、CAD、製造まで含めた、より広い視点での比較です。

レーザーカットのケルフ補正

形式が正しくても、部品が合うかどうかは次にケルフ補正で決まります。

きれいなレーザー向けベクターファイルが必要ですか?

機械設定では、乱れた形状は直せません。正しいサイズで取り込みでき、後工程でも扱いやすいベクターファイルから始めてください。

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